顕微鏡 演習問題
『この記事について』
記事「光学顕微鏡の使い方」で学んだことを
定着させるための演習問題を記載。
基本操作を確認する確認問題と
応用問題に分かれています。
また、共通テスト生物基礎にあわせて
会話文形式の問題も記載してあります。目次
目次
1:確認問題1
以下の写真の番号(①~④)で示される部位の
名称を答えなさい。①と②はレンズ、③は
明るさを調節する部位を示す。④は、表裏
2種類の鏡の総称を答えなさい。
・・・・・・・・・・・・・・・
解答
下図の通り
2:確認問題2
以下の会話文中の空欄について、
適する数字や語句を選んで答えなさい。
先生が、顕微鏡の使い方は
教えたから、あとは自分達で
オオカナダモの葉を総合倍率
400倍で観察できるように
練習してみなさいって。
うちの学校にある顕微鏡は、
接眼レンズが
10倍と15倍、
対物レンズが4倍と
10倍と40倍だから、
(①10、15)倍の
接眼レンズを使えばいいね。
そうね。あと、対物レンズは
最初は(②4、10、40)倍
にしておけばいいわね。
え~と、反射鏡は、
どうするんだっけ?
最初は(③平面鏡、凹面鏡)に
するって言ってたよ。
・・・・。
よし、視野が明るくなった。
次は、オオカナダモを
入れたプレパラートの
設置だぁ。
・・・・。
設置完了!(下図)
ねぇ、ボンボ、
そこにプレパラートを
置いても何も見えないよ?
観察したい部分を
(④接眼、対物)レンズの
真下に置かないと。
あぁ、そうだった。
真下、つまり、ステージの
中央にある穴の上だね。
・・・・。
今度こそ、設置完了!(下図)
次は接眼レンズを
のぞいてピント合わせだぁ!
ちょっと待って。
その前に、
調節ねじをまわして
対物レンズと
プレパラートの距離を
(⑤近づけ、遠ざけ)て
おくんだったでしょ?(下図)
そうだった~!
真横からのぞいて。。。
よ~し、OK!
対物レンズと
プレパラートの距離を
(⑥近づけ、遠ざけ)ながら
ピントあわせ。
・・・。
顕微鏡に鼻が当たって
ジャマだなぁ(下図)。
そうね。でも、この会話、
問題文になるらしいから、
あまり余計なこと言わない
ほうがいいわよ。
きっと編集で
カットしてくれる!
おぉ、見えた!
うーん、葉の先端を観察
したいんだけど、
ちょっと位置が
左上にズレてる。(下図)
このままだと、倍率を
上げたときに先端が
視野内に見えなく
なっちゃうな。
視野の中央に
移動しておかなくちゃ。
あれ? ねぇ、
オオカナダモが視野の
左上に来てるんだけどさ、
プレパラートをどの方向へ
動かせばよいんだっけ?
テストじゃないんだから、
適当に動かしてみたら?
カチャカチャ(動かす音)
そうか、自分から見て
プレパラートを
動かした方向と、
視野内が動く方向は
(⑦逆向き、同じ向き)に
なるんだったね。
さっきの状態(下図)だったら、
自分から見てプレパラートを
(⑧右上、右下、左上、左下)
に動かせばよかったんだね。
じゃあ、次に総合倍率で
100倍にしてみよう!
レボルバーを回して
対物レンズを10倍に。
対物レンズとプレパラートを
ゆっくり(⑨遠ざけ、近づけ)
るように
調節ネジをまわして。
よし、ピントがあった!
スゲェ、なんか
仕切られて見えるよ(下図)。
いよいよ
総合倍率400倍!
レボルバーを回して
対物レンズを40倍に!
うわぁ、対物レンズと
プレパラートがぶつかりそう。
倍率の高い対物レンズほど
レンズの長さが
(⑩短い、長い)こともあって、
倍率を高くするにつれて
対物レンズとプレパラート
との距離が
(⑪近く、遠く)なるのね。
だけど、ここまでのピント
合わせが出来ていれば、
ギリギリぶつからないように
作られてるみたいね。
顕微鏡ってうまく
作られているんだなぁ!
あれ、400倍にしたら
視野が暗くてよく見えないなぁ。
(下図)
倍率を変える前に、
ちゃんと反射鏡を調節した?
高倍率になると視野が
暗くなるから、あらかじめ
反射鏡を(⑫平面鏡、凹面鏡)に
しておこうって、
先生が言ってたよ。
うぅ、忘れてた。
反射鏡を変えて、
ピントを合わせて、、、。
出来た!
うゎ~、緑の粒が
いっぱいだぁ(下図)。
葉緑体って、言うのよね。
先生が写真で見せて
くれた時は、ふ~んって
感じだったけど、
実物を見てみると
けっこう面白いわね。笑
プレパラート動かして
別の所も見てみようっと。
ボクは、先生に一回教わった
だけじゃ色々と忘れてたから、
もう一回自力でピント
あわせやってみる!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
解答
①10 ②4 ③平面鏡 ④対物 ⑤近づけ
⑥遠ざけ ⑦逆向き ⑧左上 ⑨遠ざけ
⑩長い ⑪近く ⑫凹面鏡
3:応用問題
問1
総合倍率100倍で観察物に
ピントをあわせたが、
対物レンズを40倍に変えて
総合倍率400倍になったとたん、
視野内から観察物が消えてしまった。
対処法として、最も適切なものを
以下から1つ選び、記号で答えなさい。
あ:反射鏡を平面鏡から凹面鏡に変えて、
視野を明るくする。
い:しぼりを調節して
視野を明るくする。
う:プレパラートをステージからはずし、
観察物が対物レンズの真下に来るよう
プレパラートをステージにのせ直す。
え:総合倍率100倍に戻して、
観察物を視野の中央に移動させる。
問2
以下の文章の空欄に適する
数字を選んで答えなさい。
総合倍率100倍のとき、
下図のように、視野内に2つの点が
見えているとする。
総合倍率を100倍から400倍に
変えると、2点間の距離は、視野内で
(①1/4、1/40、4、40)倍
になって見える。
また、
総合倍率400倍の視野では、
総合倍率100倍における視野面積の
(②1/16、1/4、4、16)
の部分だけが拡大されて見えている。
(②)に当たる部分は、
総合倍率100倍の視野の
中央部分にあたる。
このため、400倍に変える前に
視野の中央に観察したい部位を
移動させておく必要がある。
問3
総合倍率40倍で観察しようとして
プレパラートを正しく設置したのち、
接眼レンズをのぞいたら、
明るすぎて何も見えなかった。
接眼レンズに汚れは無かった。
また、顕微鏡の置かれている
場所の光は適切な明るさだった。
顕微鏡操作に原因があるものとして、
考えられる原因を2つ答えなさい。
問4
薄い紙に書かれた「せいぶつ」
という文字を光学顕微鏡で拡大したら、
以下のように見えた。
観察者からみた、
プレパラート上の「せいぶつ」の文字の
方向として正しいものを以下から
1つ選び記号で答えなさい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
解答
問1 え
※:「う」でも対処できるが、
これまで観察していた部位の場所が
分からなくなったり、ピント合わせを
最初からやり直す必要があったりする。
最も適切な対処法は「え」となる。
問2 ①4 ②1/16
※:100倍から400倍に変えると、
2点間の長さは4倍に拡大され、
面積では4×4=16倍に拡大される。
このため、400倍の視野では、
100倍の視野の1/16の範囲だけが
見えている。
※:詳細は「視野中央への移動」を参照
問3 ・しぼりを開きすぎている
・反射鏡を凹面鏡にしている
問4 D
※:光学顕微鏡では、視野の様子は、
プレパラート上の実物とは
上下左右が逆になる。