遺伝子、遺伝子の発現って何? ~遺伝子の発現①~
目次
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1:遺伝子の働き
遺伝子には、
生物の形質(形や性質など)を
決める働きがあります。
遺伝(親の形質が子に伝わること)は
親のもつ遺伝子が子に受け継がれる
ことで起こるのです。
遺伝子には、働きの異なる
さまざまなものがあります。
例えば、
ヒトの瞳(厳密には虹彩こうさい)の
色には、茶色や青色などがあります。
どのような色の虹彩になるのか、
という事には、複数の遺伝子が
関係していています。
親から生まれた子の虹彩の色が
親と同じ茶色である時には、
茶色の虹彩の形成に関わる遺伝子が
親から子に受けつがれているのです。
では、遺伝子とは
具体的に何なのでしょうか?
2:遺伝子の正体
遺伝子をテーマとした話題で
いつも一緒に使われる言葉があります。
DNA です。
DNAと遺伝子は
とても密接な関係がありますが
同じものではありません。
DNAのつくりには
塩基配列がみられます。
※塩基配列って何?という場合は
一旦こちらへ ↓
DNAの二重らせん構造と塩基配列
DNAの塩基配列は、
タンパク質をつくるための
情報をもつ領域と
それ以外の領域とに
分けられます。
そして、
遺伝子というのは、前者の
DNAの塩基配列のうち
タンパク質をつくるための
情報をもつ領域
のことなのです。
仮に、DNAの塩基配列が
下のようであって、
太い青枠で囲った塩基配列だけが
タンパク質をつくるための情報をもつ場合
その枠で囲った部分が
遺伝子と呼ばれるのです(下図)。

※実際の遺伝子の塩基配列は
もっと長い。
例えるなら、
遺伝子はDNAでできた、
タンパク質の設計書 です。
このように遺伝子は
DNAの部分であって、
DNAそのものでは無いのです。
親子間の遺伝では、
親のDNAが子に受け継がれることに伴って
親の遺伝子が子に受け継がれるのです。
先ほど、遺伝子には
働きの異なるさまざまな
ものがあると言いました。
各遺伝子は、それぞれ
DNAの塩基配列の
特定部分を占めていて
それぞれが
異なるタンパク質の情報を
担っています。
先ほど例示した
瞳の色に関係する複数の遺伝子も、
それぞれDNAの塩基配列の
異なる位置にあるのです。
では、一体どのようにして
遺伝子という設計書をもとにして
タンパク質が作られるのでしょうか?
2:遺伝子の発現(はつげん)
遺伝子の情報をもとにして
タンパク質が合成されることを、
遺伝子の発現(はつげん)
といいます。
例えば、
インスリンというタンパク質は
インスリン遺伝子という遺伝子が
発現することで作られます。
とはいえ、
遺伝子(DNAの一部)とタンパク質は
全く異なる物質です。
一体どのようにして
遺伝子からタンパク質が
作られるのでしょうか?
以降の記事で
お話していきましょう。
