ズッキーニの栽培:受粉のさせ方
ズッキーニの栽培で
重要なポイントの1つは、
受粉処理です。
ズッキーニの受粉は、
自然任せではあまりうまくいかず、
人が意識して受粉処理をすることが必要です。
目次
目次
1:ズッキーニの雄花と雌花
ズッキーニの花には、
雌花(めばな)と雄花(おばな)があり、
以下のような特徴があります。
①雌花:花の下部が太い。
雄花:花の下部が細い。
※:雌花の下部は、受粉すると果実になります。
②雌花:雌しべがあり、雄しべが無い。
雄花:雄しべがあり、雌しべがない。
※:雌しべは、先端が分かれ、
雄しべは、先端が分かれない(下図)。
2:自然任せでは、受粉が上手くいかない
ズッキーニは、
雄花の花粉が、雌花の雌しべに
しっかり付着すると、
やがて雌花下部の太い部分が
大きな果実へと成長します。
しかし、ズッキーニの受粉は
自然任せ(昆虫任せ)では、
上手くいかないことが多いのです。
受粉が上手くいかなかった雌花は、
大きくならず、やがて変色していまいます。
このため、
人が意識的に受粉処理を行う必要があります。
3:受粉処理の方法
①早朝~(遅くても)9時まで
には行う。
この時間帯は、花が開いています(下図)。
この時間帯を過ぎると、花が閉じてきます(下図)。
②開いている雄花を摘み取り、
雄しべに花粉(つぶつぶ)が見えているか確認する。
③雄花の花びらを切り取り、
雄しべの花粉を雌しべの先端にしっかりつける。
※:1本の雄しべで、2~3個の雌花を受粉可能
下図:受粉処理後の雌しべの先端
4:受粉処理の注意点
注意点1
雨の後などで、雌しべの先端が濡れていると、
花粉が付着しにくいことがあります。
注意点2
見た目の整った果実に育てたい場合は、
黄色品種のズッキーニ同士、
緑色品種のズッキーニ同士で受粉させましょう。
異なる色の品種同士で受粉処理をすると、
果実の皮の色が変わったり、模様が入ったりします。
5:受粉させたいのに雄花が無い!
ズッキーニは、時期によって
雌花だけしか見られないことがあります。
このような場合、雌花は受粉できず、
大きくなりませんので、
雌花(下部の太い部分を含む)を茎から採取し、
花ズッキーニとして
使いましょう。
花ズッキーニは、ズッキーニの花のことで、
普通は、雌花を採取したものを示します。
丸ごと天ぷらなどにして、
食べることが出来ます。