生物基礎:計算問題対策「暖かさの指数」

『この記事について』

入試での出題テーマの
1つであるである、

暖かさの指数

に関する典型的な問題を解説します。

共通テスト対策においては、
暖かさの指数の意味をを
覚えておく必要はありませんが、

一度、暖かさの指数に関する
計算問題をこなしておくことで、

本番で出題された場合に、
落ち着いて問題に取り組むことが
出来るでしょう。

問題

植物の生育には、
月平均気温が5℃以上であることが
必要であると言われています。

月平均気温が5℃以上となる月について、
各月の平均気温から5を引いた数値を
合計したものを ”暖かさの指数(WI)” といいます。

降水量が多く、森林が形成される地域では、
ある地域の暖かさの指数(WI)と
その地域に成立するバイオームとの間に、

以下のような対応関係があることが
知られています。

・15 < W I ≦ 45 : 針葉樹林
・45 < W I ≦ 85 : 夏緑樹林
・85 < W I ≦ 180 : 照葉樹林
・180 < W I ≦ 240 : 針葉樹林

問1
日本の、ある地域の月平均気温が
下表の通りであった。

1月は、-5.3℃、2月は-3.5℃、3月は-0.6℃、4月は6.1℃、5月は12.1℃、6月は16.2℃、7月は20.2℃、8月は23.4℃、9月は16.5℃、10月は11.4℃、11月は4.1℃、12月は-1.9℃

表から暖かさの指数を算出した場合、
この地域に成立すると考えられるバイオームは、
針葉樹林、夏緑樹林、照葉樹林、針葉樹林のうち、
いずれであるか答えなさい。

 

問2
地球環境の変動によって、問1で示した地域の月平均気温が、
全ての月で、問1の表よりも+2℃上昇したと仮定する。
暖かさの指数を算出した場合、成立すると考えられる
バイオームとして最も適切なものを以下から1つ選びなさい。

夏緑樹林、照葉樹林

 

 

 

 

解答

問1夏緑樹林

解説:

暖かさの指数を計算します。
5℃以上の気温であるのは、
下表(赤字)のとおりです。
以下の7か月が5℃以上。4月は6.1℃、5月は12.1℃、6月は16.2℃、7月は20.2℃、8月は23.4℃、9月は16.5℃、10月は11.4℃

これらの月の気温について、
5を引きます(下表赤字)。
4月は1.1℃、5月は7.1℃、6月は11.2℃、7月は15.2℃、8月は18.4℃、9月は11.5℃、10月は6.4℃

数値を合計すると、
暖かさの指数(WI)=70.9
と計算できます。

70.9は、

45 < W I ≦ 85 : 夏緑樹林

の範囲に含まれます。

 

問2

照葉樹林

解説:

全ての月の平均気温が+2℃になると、
下表のようになります(赤字は5℃以上)。
1月は、-3.3℃、2月は-1.5℃、3月は1.4℃、4月は8.1℃、5月は14.1℃、6月は18.2℃、7月は22.2℃、8月は25.4℃、9月は18.5℃、10月は13.4℃、11月は6.1℃、12月は0.1℃

これらの月の気温について、
5を引きます(下表赤字)。
4月は3.1℃、5月は9.1℃、6月は13.2℃、7月は17.2℃、8月は20.4℃、9月は13.5℃、10月は8.4℃、11月は1.1℃

数値を合計すると、
暖かさの指数(WI)=86
と計算できます。

86は、

85 < W I ≦ 180 : 照葉樹林

の範囲に含まれます。