生命活動を担うエネルギーと代謝(同化・異化)

前の記事「酵素:触媒として働くタンパク質では、
化学反応の一般的な特徴について
解説しました。

この記事では、生物における
エネルギーの利用と化学反応の
関係について解説します。

生命活動

生命を維持する
営みのことを、

生命活動

といいます。

地球上の生物が
営む生命活動には、
以下の様なものがあります。

・物質の合成
例:アミノ酸からのタンパク質の合成

複数のアミノ酸がつなげられてタンパク質が合成されことを描いた図

・(細胞レベルの)運動
例:筋肉の細胞の収縮

伸ばしていた腕を曲げる時、上腕の筋肉では、筋肉の細胞の長さが短く収縮する活動が行われていることを描いた図

発熱
例:かぜを引いた時の発熱

かぜをひいた際の発熱を、ヒトの全身が真っ赤になる図で表現してある。

発光
例:ホタルの発光

ゲンジボタルとヘイケボタルのおしりが光っている模式図。

物質の合成と運動は
全ての生物にとって、

発熱と発光は
特定の生物にとって、

生命維持に
欠かせない営みです。

地球上の生物は、
こうした生命活動を

エネルギーを利用して

営んでいるのです。

例えば、
植物が行う物質の合成の1つに、
光合成という働きがあります。

光合成では

光のエネルギーを利用し、

二酸化炭素などをもとにして、

植物体をつくる材料や
細胞のエネルギー源となる物質が
合成されます(下図)。

光合成によって二酸化炭素から合成された物質が、体の材料やエネルギー源になることを、矢印をつかった流れ図で示してある。

部屋で植物を育てている時、

しっかりと
水をあげていても、

段ボール箱をかぶせて
真っ暗にしていたら、

光合成が行えず、
いつか、その植物は
枯れてしまうでしょう(下図)。

光がないと、光合成が行われないことを、流れ図の矢印にバツ印を書いて示した図。

光のエネルギーが
供給されることで、

植物は光合成を行い、
生命を維持することが
出来るのです(下図)。

太陽光が入る窓辺におかれた、植物の植わった鉢の図。

このように、
生命活動を営むには
エネルギーが必要なのです。

そして、
生物がエネルギーを
利用する仕組みは、

代謝(たいしゃ)

という、

数多くの化学反応からなる
システムによって
支えられているのです。

 

この記事の前半では、
まず、代謝の理解に必要な
エネルギーについて解説し、

後半では、
代謝(同化と異化)について
解説しましょう。

エネルギー:代謝を理解するための準備

エネルギーの形

エネルギーは
様々な形で存在しています。

生物基礎では、主に、

・光エネルギー
・熱エネルギー
・化学エネルギー

という形の
エネルギーが登場します。

光エネルギーというのは、
光がもつエネルギーのことで、

熱エネルギーというのは、
温度に関係する
エネルギーのことです。

化学エネルギー

化学エネルギーは、
化学反応と深く関係し、

生物に最もよく
利用されている形の
エネルギーです。

化学エネルギー

というのは、

物質内に
蓄えられている
エネルギー

のことです。

例えば、

『グルコース(ブドウ糖)は
体のエネルギー源である。』

というのは、

グルコース内に
化学エネルギーの形で
蓄えられているエネルギーを、
体が利用し得る

という事を
意味するのです(下図)。

グルコースを六角形で表現下図。六角形の中に、化学エネルギーのイメージ図として、黄色い円が描かれている。

化学エネルギーは、
ふつう、物質内にある
”結合”に蓄えられており、

物質が分解されると、
何らかの形のエネルギーが
放出されます(下図)。

六角形の形で描かれた物質が、多数の小さな正方形で描かれた物質に分解する様子を描いた図。分解時にエネルギーが放出されることを、黄色い外向きの矢印で描いてある。

結合に蓄えられている
という点に関しては、
この記事の「ATP」の項目で
具体的に解説します。

一般に、

複雑な物質であるほど、
より多くの化学エネルギーを

蓄えている傾向

があります。

“複雑”という表現が
少しあいまいですが、

今回のテーマでは、

・”複雑”な物質
・”簡単(単純)”な物質

という表現が
よく用いられます。

これらの表現については、

複雑な物質は、分解されると、
より簡単(単純)な物質になる、

という関係があると
捉えておきましょう。

複雑な物質、簡単な物質と、
それらの物質が蓄えている化学エネルギーとの
関係についての例として、

・デンプン
・グルコース(ブドウ糖)
・二酸化炭素

を比べてみましょう。

ヒトの体では、
デンプンはグルコースに分解され、
グルコースは二酸化炭素と水に
分解されます(下図)。

六角形が多数つながったデンプンが分解され、1個1個の六角形で描かれたグルコースとなる。グルコースが分解され、小さな白い正方形で描かれた二酸化炭素と、小さな水色の正方形で描かれた水になる。

※デンプンは、繰り返し構造のため
途中を省略して描いてある。

ですから、
この3つの物質では、

・デンプン:最も複雑な物質
・グルコース:中間的な物質
・二酸化炭素:最も簡単な物質

となります(下図)。

デンプンが最も複雑で、二酸化炭素が最も簡単、グルコースが中間であることを図で表現している。二酸化炭素は、小さい正方形。グルコースは六角形。デンプンは、多数の六角形がつながる。

そして、
これらの物質に蓄えられている
化学エネルギーを比べると、

・デンプン:最も多い
・グルコース:中間程度
・二酸化炭素:最も少ない

となっているのです(下図)。

二酸化炭素の正方形の中に、黄色の小さな丸。グルコースの六角形の中に黄色の大きな丸。デンプンの多数の六角形それぞれの中に大きな黄色の丸。

では、次に、
エネルギーと化学反応の
関係を解説しましょう。

エネルギーと化学反応の関係

化学反応では、
物質の変化に伴って

エネルギーの出入り

が起きています。

また、
化学反応によっては

エネルギーの変換

も同時に起きています。

例えば、
ローソクに火をつけると
明るく光って、

肌を近づけると温かい
(または、熱い)ですね?

火のついている部位では、

ローソクの成分と空気中の酸素が
結びついて二酸化炭素などに変化する
化学反応が起きています(下図)。

長方形で描かれたローソクの成分と丸で描かれた酸素から、正方形で描かれた二酸化炭素が生じている流れ図

この時、
ローソクの成分に蓄えられていた
化学エネルギーが、

光エネルギーと熱エネルギーに
変換されて、
放出されているのです(下図)。

ローソクの成分を示す長方形内に、化学エネルギーを示す黄色い丸が描かれている。二酸化炭素に変化する時に、光エネルギーと熱エネルギーとして放出される。

その結果、私達ヒトにとっては、
ローソクの火が明るく、
温かく(熱く)感じられるのです。

このように化学反応は、

・物質の変化
・エネルギーの出入りと変換

という、2つの面から
捉えることが出来ます。

よろしいでしょうか?

では、前半の確認問題の後に、
今回の中心となるテーマである
代謝の解説に入りましょう。

確認問題

以下の空欄に適する
語句を答えなさい。
③は、適する語句を選びなさい。

生命を維持する営みのことを
( ① )といい、

地球上の生物は、
( ① )
エネルギーを利用する。

物質内に
蓄えられているエネルギー
のことを、

( ② )エネルギーとよび、
ふつう、物質内にある
結合に蓄えられている。

一般に、

(③:簡単な、複雑な)物質であるほど、
より多くの( ② )エネルギーを
蓄えている傾向がある。

化学反応では、
物質の変化に伴って、
エネルギーの出入りや( ④ )
が起きている。

( ④ )の例としては、
ローソクの火などで見られる
( ② )エネルギーから
熱エネルギーと光エネルギーへの
( ④ )がある。

・・・・・・・・・・・・・

解答

生命を維持する営みのことを
(①:生命活動)といい、

地球上の生物は、
(①:生命活動)に
エネルギーを利用する。

物質内に
蓄えられているエネルギー
のことを、

(②:化学)エネルギーとよび、
ふつう、物質内にある
結合に蓄えられている。

一般に、

(③:複雑な)物質であるほど、
より多くの(②:化学)エネルギーを
蓄えている傾向がある。

化学反応では、
物質の変化に伴って、
エネルギーの出入りや(④:変換※)
が起きている。
※”変化”でもよい。

(④:変換)の例としては、
ローソクの火などで見られる
(②:化学)エネルギーから
熱エネルギーと光エネルギーへの
(④:変換)がある。

 

代謝(たいしゃ)

代謝とは

生体内(せいたいない)では、
さまざまな化学反応が
行われています。

生体内というのは、

単細胞生物なら
細胞の内部のことで、

多細胞生物なら
生物体の内部のことです(下図)。

単細胞生物の例としてゾウリムシ、多細胞生物の例としてヒトの簡易図が描かれている。どちらも、全体が灰色にぬられており、ぬられた部分が生体内である。

生体内で起きている
化学反応全体

のことを、

代謝(たいしゃ)

といいます。

代謝の個々の
化学反応は、

バラバラに分断されて
行われているわけでは
ありません。

ある反応で生じた物質が
別の反応に利用される
ということを繰り返し、

複数の化学反応が連続した
反応過程となっているのです(下図)。

4つの化学反応によって、物質1が、物質2、3、4、5まで変化していくことを、矢印で示した流れ図。この図の場合、反応過程は、4つの化学反応からなっている。

個々の反応は、
酵素の働きによって促進
されています。
※酵素について →「酵素:触媒として働くタンパク質:酵素

生体内の物質は、
こうした反応過程を経て、
全く別の物質に変化します。

例えば、
後の記事で詳しく扱う
細胞呼吸という反応過程では、

グルコース(ブドウ糖)などの物質が
多数の化学反応を経て
少しずつ変化していき、

最終的には、
二酸化炭素と水に変化します(下図)。

以下の内容を、個々の化学反応を矢印で描いた流れ図で示した。グルコースが7つの化学反応を経て、別の物質に変化する。生じた別の物質は、さらに3つの化学反応を経て二酸化炭素を生じ、さらに2つの化学反応を経て水を生じている。

代謝の反応過程は、
大規模な自動車工場で行われている、
役割分担のハッキリした
流れ作業のようなイメージです。

代謝には、
こうした反応過程が
いくつも見られ、

それぞれの反応過程の一部は、
別の反応過程とつながっています。

各反応過程が
つながる結果として、

生体内の化学反応全体が
1つにつながっている

のです。

そして、
こうした代謝の中心と
なっているのが、

細胞内で行われる、

・同化(どうか)
・異化(いか)

という反応過程なのです。

同化

同化(どうか)

というのは、
細胞内で行われる、

簡単な物質から
より複雑な物質を合成し、

物質内にエネルギーを
蓄える反応過程

のことです。

先に「生命活動」で解説した
”物質の合成”というのは、
同化を、同化という専門用語を
使わずに表現した言い換えです。

同化は、
他からエネルギーが
供給されることで進行します。

供給されたエネルギーが、
化学エネルギーの形で
合成された物質に蓄えられるのです(下図)。

小さな正方形で描かれた簡単な物質が、多数の化学反応を経て、大きな長方形で描かれた複雑な物質に変化することを、多数の矢印を使った流れ図で描いてある。簡単な物質の小さな正方形内には、化学エネルギーを示す小さな黄色の丸、複雑な物質の大きな長方形内には、大きな黄色の丸が描かれている。これらの反応過程へのエネルギーの供給を示す大きな黄色い矢印が描かれている。

同化によって
合成された物質は、

・生物体を構成する物質
・エネルギー源

として利用されます。

例えば、
同化によってアミノ酸から
合成されたタンパク質には、

細胞膜に組み込まれるものや、
細胞内で酵素として働くもの
などがあります。

また、時として
重要なエネルギー源にも
なるのです(下図)。

1つの細胞の内部での働きを描いた図。同化によって、アミノ酸から2種類のタンパク質が合成されている。1種類は、細胞膜に組み込まれて、もう1種類は、酵素として働いたり、エネルギー源となることを、矢印を使った流れ図で描いていある。

代表的な同化の1つに、
光合成があります。

地球上の生物の大部分は、
光合成によって合成された
物質に依存して生活しています。

光合成については、
また別の記事で詳しく
解説しましょう。

異化

異化(いか)

というのは、

複雑な物質を
より簡単な物質に分解し、

物質内に蓄えられたエネルギーを
取り出す反応過程

のことです。

広い意味での異化は、
動物の消化器官で行われる消化と、
細胞内で行われる異化の、
2つの反応過程からなります。

生物基礎においては、
細胞内で行われる異化に
的をしぼって解説します。

細胞内において、
物質内に蓄えられた
エネルギー(化学エネルギー)は、

蓄えられたままの状態では
利用できません。

異化の過程で
物質を分解することで、

物質内に化学エネルギーの
形で蓄えられていたエネルギーが
取り出されるのです(下図)。

大きな長方形の複雑な物質が、多数の化学反応を経て、小さな正方形の簡単な物質に分解されることを、多数の矢印を使った流れ図で描いてある。複雑な物質の大きな長方形内には、化学エネルギーを示す大きな黄色い丸が描かれ、簡単な物質の小さな正方形内には、小さな黄色の丸が描かれている。エネルギーが取り出されることを、外向きの大きな黄色い矢印で描いてある。

異化によって
取り出されたエネルギーは、

同化(※)と、
その他の生命活動に
利用されます(下図)。
※光合成など、一部の同化を除く

異化で取り出したエネルギーが、同化、細胞レベルの運動(筋肉の細胞の収縮)、蛍の発光、ヒトの発熱に利用されることを描いた図。

 

ここで、よく理解して
おきたい事は、

異化によって
取り出されたエネルギーは、
決して、

同化や、その他の生命活動に
直接利用されるわけではない

ということです。

異化と生命活動の間には、

エネルギーの受け渡しを
仲介する働きをもつ物質

が存在しているのです。

最後に、
この物質について
解説しましょう。

ATP(アデノシン三リン酸)

ATPとは

細胞内には、
エネルギーの受け渡しを
仲介する働きをもつ物質が
存在します。

そのような物質には
何種類かありますが、

細胞内での
エネルギーの受け渡しの
多くのを仲介するのは、

ATP(エイ・ティー・ピー)

とよばれる物質です。

エネルギーの受け渡しは、
ATPの合成と分解を
介して行われています。

ATPは、
エネルギーの供給を受けて、

・ADP(エイ・ディー・ピー)
・リン酸

という物質から合成されます。

この時、ATP内に
化学エネルギーが蓄えられます。

そして、

ATPが、
ADPとリン酸へ分解した際に、
蓄えていたエネルギーが放出

されるのです(下図)。

図の左側に右向き矢印でエネルギー供給と示され、その先に、ADPとリン酸からATPが合成されることを、下から上への矢印で描いてある。さらに、ATPがADPとリン酸に分解されることを上から下への矢印で示し、そこからエネルギーが放出されることを、右向きの矢印で描いてある。

まずは、細胞内でATPが
どのように働いているのかを
眺めてみましょう。

ここでは、
異化から生命活動への
エネルギーの受け渡しを
取り上げて解説します。

異化で取り出された
エネルギーは、

いったん、
化学エネルギーの形で
ATPに蓄えられます(下図)。

異化によるATP合成の図。複雑な物質が簡単な物質へ分解される際にエネルギーが放出されることを黄色の外向き矢印で描き、その矢印の先に、ADPとリン酸からATPが合成される反応の図が描いてある。

そして、次に、
ATPの分解で放出された
エネルギーが、

同化(※)やその他の生命活動に

“直接”

利用されるのです。
※:光合成など、一部の同化を除く。
(下図:エネルギーを同化に利用する例)

左側に異化の過程、右側に同化の過程が描かれている。中央にATPの合成と分解の過程が描かれている。左側から中央のATPの合成へ向かうエネルギーの矢印が描いてあり、中央のATPの分解から右側の同化へと向かうエネルギーの矢印が描かれ、矢印の下に直接と書いてある。

ATPは
このようにして、

細胞内における
エネルギーの
受け渡しの
多くを仲介する
働き

をしているのです。

細胞内におけるエネルギーの
受け渡しのほとんどが、
ATPという共通の物質を
用いて行える

という点で、
ATPは

エネルギーの通貨

に例えられます。

ATP(アデノシン三リン酸)の構造

ATPは、

アデノシンという物質に、
リン酸3つ結合した
構造をしています(下図)。

アデノシンが、1つの長方形の右下の角の先と、1つの五角形の左上の角の先が結合している図として描かれている。さらに、五角形の右上の角の先に、3個の3つの円が、くし団子のようにならんでつながっている。これら全体をATPという。

ですから、ATPは、

アデノシン三リン酸

とも呼ばれるのです。
※3は、ふつう漢数字の三で
表記されますが、算用数字の
3でも間違いではありません。

アデノシンは、

アデニンリボース

という物質から
出来ています(下図)。

アデノシン内の、長方形の部分をアデニン、五角形の部分をリボースという。

アデニンは、
塩基と総称される
物質の一種であり、

リボースは、
糖と総称される
物質の一種です。

高エネルギーリン酸結合

化学エネルギーの項目で
触れたように、

化学エネルギーは、
ふつう、物質内の結合に
蓄えられています。

物質が分解する時には、
物質内の結合が切り離されます。

そして、結合を切り離した際に、
化学エネルギーの形で蓄えられていた
エネルギーが放出されるのです。

ATPのエネルギーを
利用する際は、

リン酸同士の結合の
いずれかが切り離されます(下図)。

くし団子のように3つのリン酸がつながっている。五角形から最も遠いリン酸を1番目とする。1番目と2番目、2番目と3番目の間の結合のいずれかが切れる。

ATPがもつリン酸同士の
結合が切り離された場合、

他の種類の結合が
切り放された時よりも、
比較的、多くのエネルギーが
放出されます。

このため、
ATP内に見られる
リン酸同士の結合は、

高エネルギーリン酸結合

とよばれます(下図)。

3つのリン酸のうち、リボースから最も遠いリン酸を1番目とする。1番目と2番目、2番目と3番目のリン酸の結合を、高エネルギーリン酸結合という。

多くの場合、
一番端に位置する
リン酸が切り離され、

ATPが、リン酸を2個もつ
ADP(アデノシン二リン酸)と
1つのリン酸に分解されて、

エネルギーが
放出されるのです(下図)。
※アデノシン”二”リン酸の
”二”は、漢数字です。

リボースから最も遠いリン酸が切り離されることを、矢印を使った流れ図で描いてある。放出されるエネルギーを、太い黄色の外向き矢印で描いている。

分解で生じたADPとリン酸は、
やがて、エネルギーの供給を受けて
再びATPへ合成されます。

こうして、

ATPは、
何度も繰り返し
再利用されている

のです(下図)。

ATPがADPとリン酸に分解することを、上から下への矢印、ADPとリン酸からATPが合成されることを、下から上への矢印で描いてある。矢印にかさなるように、何度も再利用と書いてある。

ATPが再利用されていることを
間接的に示す例を、1つ挙げましょう。

ヒトの細胞1つの中には、
常に0.00084 ng(ナノグラム※)程度の
ATPが含まれています。
※1 ng=10億分の1 g

しかし、ヒトの1つの細胞が
1日に利用するATP量は、
約0.83 ngにもなると
考えられているのです。

つまり、
必要とされる1/1000の量の
ATPだけが、細胞内に含まれるのです。

こんなにも少量のATPで、
その1000倍ものATPの消費を
担えるのは、

少量のATPが、
何度も分解と合成を繰り返して
再利用されているためと
考えられているのです。

・・・・・・・・・・・

さて、今回は、
代謝によるエネルギー利用の
一般的な仕組みを解説しました。

次の記事では、
代表的な異化と同化である、

細胞呼吸(呼吸)と光合成

について解説します。

「細胞呼吸(呼吸)と光合成」

 

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