『生物基礎』バイオームの覚え方のコツ:世界のバイオーム編
『この記事について』
共通テスト対策として、
必ず覚えるべきバイオームの重要ポイント
に的を絞り、
バイオームの知識を短時間で楽に覚えるコツ
を沢山盛り込んで解説していきます。
覚えるコツについて、
この記事の「4:森林の各種バイオーム」以降の
各所に出てくる【覚え方】という解説箇所については、
先に「4-1:【覚え方】について」をお読みください。
なお、この記事に出てくる、
植生、相観、優占(種)という用語については、
記事「『生物基礎』:植生、相観、優占種」で、
さらっと短めに解説していますので、
これらの用語の意味を知らない場合は、
まず、上記の記事へ行ってみましょう。
目次
目次
1:バイオームとは
地球上には、
様々な生物が見られます。
陸上において、
バイオーム(生物群系ともいう)とは、
ある地域の植生と、
そこに生息する動物などを含めた
全ての生物の集まり
のことです。
陸上には様々な種類の
バイオームが見られ、
植生の相観によって分類されます。
陸上のバイオームは、
大きく3つ、
・森林
・草原
・荒原(こうげん)
に分けられます。
それぞれ、
・森林のバイオーム
・草原のバイオーム
・荒原のバイオーム
と呼ぶこともあります。
これらのバイオームは、
相観によって、以下のように、
さらに細かく分けられます。
・森林:熱帯多雨林、照葉樹林、針葉樹林など
・草原:サバンナ、ステップ
・荒原:砂漠、ツンドラ
これらのバイオームは、
世界の陸上の様々な地域に
分布しています。
ある地域のバイオームが
どのようなバイオームになるかは、
人為的な影響がない場合、
その地域の気候を特徴づける
主な要因である、
年平均気温と年降水量 に、
よく対応しています。
下の図は、
世界の陸上に見られる各種のバイオームと、
年降水量・年平均気温との関係を 示したものです。
バイオームの種類の違いが、
年平均気温・年降水量の違いと
対応していることが確認できます。
入試では、この図の内容を全て
覚えている必要があります。
細かいバイオームの名称は、さておき、
まずは、先ほどの図を
ざっくり3分割して捉えることから
始めましょう。
最初は、大まかに捉えて覚えていく
というのが、楽に覚えるためのコツの1つです。
2:まずは、ざっくり3分割(森林、草原、荒原)
2-1. 気候とバイオームの関係図の重要ポイント
世界の3つのバイオーム(森林、草原、荒原)と
年平均気温・年降水量との関係を押さえましょう。
ポイントは、
・年平均気温:-5℃
・年降水量:1000 mm
・年降水量:200 mm
という3つの数値です。
2-2. 森林(のバイオーム)
年平均気温が-5℃以上で、
年降水量が豊富な地域では、
森林が形成されます。
世界のバイオームと気候の関係を示す図
と照らし合わせてみましょう。
年平均気温が-5℃以上で
年降水量が1000 mm以上の地域では、
主に森林が形成される
ということが確認できます(下図)。
※図中で、”~林”とつく名称は、全て森林のバイオームの分類名。
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2-3. 草原(のバイオーム)
年平均気温が-5℃以上であっても、
森林が形成できない程度に年降水量の
少ない地域では、草原が形成されます。
世界のバイオームと気候の関係を示す図
と照らし合わせてみましょう。
下図において、
年平均気温が-5℃以上で、
年降水量が200 mm~1000 mmの地域では、
主に、草原が形成されることが
確認できます。
※図中のステップ、サバンナは、草原のバイオームの分類名。
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2-4. 荒原(のバイオーム)
荒原というのは、
降水量や気温などの環境条件が
植物の生育にとって極端に悪い地域
に見られる植生のことです。
例えば、雨のほとんど降らない
砂漠などがあります。
年平均気温が-5℃以下の地域、
または、
年平均気温が-5℃以上であっても、
年降水量が200 mm以下の地域 には、
荒原が形成されます。
世界のバイオームと気候の関係を示す図
と照らし合わせると、
下図のようになります。
※図中のツンドラと砂漠は、荒原のバイオームの分類名。
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2-5. 3つのバイオームのまとめ
3つのバイオーム(森林、草原、荒原)と
気温、降水量との関係をまとめると、
下図のようになります。
森林、草原、荒原の分布は、
おおまかに、
・年平均気温:-5℃
・年降水量:1000 mm
・年降水量:200 mm
という環境条件に
対応するのでした。
3つも数値が出てきましたが、
(-5) × 200 = -1000
といった具合に、こじつけて
覚えておきましょう。
では、これから、
各種バイオーム(熱帯多雨林、サバンナなど)の
特徴を解説していきましょう。
ただ、その前に、
押さえておいたほうがよい
ポイントがありますので、
まず、そのポイントを確認しましょう。
3:先に押さえよう!:気候帯、樹木の分類名
3-1:先にやれば後がラク
各種バイオームの解説では、
・気候帯(熱帯、温帯、寒帯など)
・樹木の分類名(常緑広葉樹など)
の用語が出てきます。
まずは、これらの用語を
さらっと確認しましょう。
後の解説を読むことが、
よりスムーズになりますよ!
3-2. 気候帯
世界の気候帯の分布は、
地球の緯度に、おおむね対応します。
赤道は、最も低緯度(緯度0度)で、
北極と南極は、最も高緯度(緯度90度)です。
気温によって区別される気候帯は、
赤道付近から高緯度の地域に向かって、
・熱帯
・亜熱帯
・温帯(暖温帯:だんおんたい)
・温帯(冷温帯:れいおんたい)
・亜寒帯
・寒帯 と変化します。
温帯のうち、
比較的暖かい温帯のことを暖温帯(だんおんたい)
比較的寒い温帯のことを冷温帯(れいおんたい) といいます。
3-3. 樹木の分類名
※樹木は、木本(もくほん)、木本植物ともいいます。
バイオームの分類では、
以下の4つの、
樹木の分類名が 出てきます。
・常緑針葉樹
・常緑広葉樹
・落葉針葉樹
・落葉広葉樹
樹木は、 葉の形によって
広葉樹(こうようじゅ)と針葉樹(しんようじゅ)
に分けられます。
また、 葉の性質によって
常緑樹(じょうりょくじゅ)と落葉樹(らくようじゅ)
に分けられます。
広葉樹というのは、
広く平たい葉をつける
樹木のことです。
針葉樹というのは、
針状の葉をつける
樹木のことです(例:下写真)。
※左側が広葉樹(サクラ)の葉、右側が針葉樹(クロマツ)の葉
また、 常緑樹というのは、
1年中、緑色の葉を つけている樹木のことです。
古くなるなどした葉を落としては いますが、
全ての葉を同時期に落とすことは
普通、ありません。
一方、落葉樹というのは、
1年の特定の時期に、
全ての葉を落とす樹木のことです(下図)。
以上の分類を組み合わせて、
以下の分類名ができています。
・常緑針葉樹
・常緑広葉樹
・落葉針葉樹
・落葉広葉樹
では、各種バイオーム(まずは森林の各種バイオームから)の
解説に入りましょう。
4:森林の各種バイオーム
4-1.【覚え方】について
各種バイオームに関しては、
バイオームの名称とともに、
そのバイオームに関する
・気候帯(熱帯、温帯、寒帯など)
・植生の特徴
・代表的な植物名
をセットで記憶して
おくことが重要です。
というのも、入試では、
『針葉樹林について、対応する気候帯と
代表的な植物名を選択肢から選びなさい。』
のように、バイオーム名と
そのバイオームに関連する複数の情報が
セットで問われることが多いからです。
以降の解説では、
知識の【覚え方】を各所に入れ、
写真、イラスト、語呂合わせ
などを使って、
覚え方のコツを解説しています。
植物名に関しては、
いきなりフルネームで
覚えようとする必要はありません。
特に、共通テストなどの、
選択肢問題の対策では、
植物名の頭文字だけを覚える
といった方法で対処できるものが
ほとんどなのです。
なお、比較的わかりやすい
特徴をもつ植物に関しては、
その植物の見た目の特徴についても
【覚え方】として解説しています。
もしかしたら、
学校、通学路、庭など、
あなたにとって身近な場所にある、
これまで素通りしていた樹木が
各種バイオームの代表種かもしれません。
そうした樹木を偶然にでも
見つけられたら、
その植物名は、よりしっかりと
あなたの記憶に残りますよ!
4-2. 年平均気温と、森林の各種バイオーム
森林の各種バイオームは、
年平均気温の高い地域(赤道付近)から
低い地域(高緯度の地域)へ向かって、
・熱帯多雨林、亜熱帯多雨林、雨緑樹林
・照葉樹林
・夏緑樹林
・針葉樹林
と変化していきます。
なお、年平均気温と年降水量が
照葉樹林や夏緑樹林がみられる地域と同様であっても、
一部の地域では、
硬葉樹林という森林がみられます(下図)。
上図の森林のうち、
針葉樹林は、針葉樹が優占する森林であり
その他の森林は、広葉樹が優占する森林です。
以降の解説は、
年平均気温の高い地域のバイオーム(熱帯多雨林)から
順番に進めていきます。
4-3. 熱帯多雨林
①分布
熱帯のうち、一年中、
高温多湿の地域に分布する。
※上図は、教科書にあわせ、
熱帯多雨林と亜熱帯多雨林の分布をまとめて示してある。
②植生の特徴
・多種多様な植物がみられる。
・常緑広葉樹(フタバガキの仲間など)が優占する。
・樹高50mを超える樹木がみられる。
・河口付近などでは、マングローブ林(※)が見られることがある。
下写真:熱帯多雨林の様子
※マングローブ林 (下写真)
・ヒルギ類の樹木などで構成される植生。
・熱帯や亜熱帯の河口付近などで見られる。
上写真:ヒルギ類と呼ばれるグループの一種で、 根がタコ足状に枝分かれする。
③代表的な植物
フタバガキの仲間、つる植物、着生植物(※)
※着生植物:樹木の上などに根を張って
生活する植物(下写真)。
【覚え方:植物の特徴】
“フタバガキ”の仲間の実は、柿(“カキ”)の実に、
“ふた”つの”羽”のような構造がついた形をしています(下の絵)。
フタバガキという日本語名は、
この事に由来します。
4-4. 亜熱帯多雨林
①分布
亜熱帯の地域に分布
※上図は、教科書にあわせ、
熱帯多雨林と亜熱帯多雨林の分布をまとめて示してある。
②植生の特徴
・常緑広葉樹が優占
・河口付近などでは、マングローブ林(※)が見られることがある。
※熱帯多雨林のマングローブ林の項目を参照
③代表的な植物
ガジュマル、アコウ、ヘゴ(木生シダ※の一種)
※木生シダ:樹木のような見た目をもつシダ植物
【覚え方】
ガ ッコウ へゴー! (学校へGO!:”ガ”ジュマル、”アコウ”、”ヘゴ”)と
覚えておきましょう。
【覚え方:植物の特徴】
ガジュマルには、幹が脚のように、
複数に複数に分かれる特徴があります。
観葉植物としても有名で、
見たことがあるかもしれませんよ?(下図)
アコウは、イチジクに似た実を
幹や枝につけます(下図)。
ヘゴは、背が高くなります(下図)。
全体の見た目はヤシの木に似ています。
4-5. 雨緑樹林(うりょくじゅりん)
①分布
熱帯・亜熱帯のうち、
雨季と乾季がある地域に分布
②植生の特徴
乾季に落葉する落葉広葉樹が優占
雨緑樹林の落葉広葉樹は、
乾季に葉を落とすことで
厳しい乾燥に耐えています。
※右写真(熱帯地域):日本の真夏のような暑さの中、葉が沢山落ちている。
【覚え方】
“雨緑”樹林の樹木は、”雨”季に”緑”の葉をつけています。
逆に言えば、乾季に落葉すると覚えておきましょう。
③代表的な植物
チークなど
4-6. 照葉樹林(しょうようじゅりん)
①分布
暖温帯の地域に分布
②植生の特徴
クチクラ層(※)が厚く、
硬くて光沢のある葉をもつ常緑広葉樹が優占
※植物のクチクラ層:葉の表面をおおう、水を通しにくい層。
照葉という言葉は、
クチクラ層が厚いことで、葉の表面がテカテカと
光って見えることに由来します。
クチクラ層が厚い葉と薄い葉の
見た目を比較すると、
以下の写真のようになります。
※左側:クチクラ層が厚い葉、右側:クチクラ層が薄い葉
③代表的な植物
シイ類(スダジイなど)、カシ類(アラカシなど)、タブノキ、クスノキ
スダジイは、シイ類の一種であり、
アラカシは、カシ類の一種です。
【覚え方】
それぞれの名称の頭2文字をとって、
『シイ!カシ!タブ!クス!』と、リズムよく 何度が唱えましょう。
※発音しやすいように、順番を入れ替えてもよいでしょう。
【覚え方:植物の特徴(シイ類、スダジイ)】
シイ類とカシ類は、秋ごろになると、
ドングリと総称される実をつけます。
シイ類(スダジイなど)のドングリは、
全体が殻に包まれたような形をしています。
※上写真
・左:シイ類以外のドングリ(殻に包まれていない)
・中央:スダジイのドングリ(殻に包まれている)
・右:スダジイのドングリ(殻をとった後)
両腕をギリギリまわせるくらいに
幹が太くなったスダジイの木は、
以下のような見た目になります。
樹皮が縦に大きく
裂ける特徴があります。
※上写真
・左側:縦に裂けたスダジイの樹皮
・右側:縦に裂けない他種の樹皮
日本においては、
・ドングリが殻に包まれる
・太い木では樹皮が縦に裂ける
の2点を確認できれば、
スダジイである可能性が高いでしょう。
参考として、スダジイの葉の
写真も挙げておきましょう。
4-7. 夏緑樹林(かりょくじゅりん)
①分布
冷温帯の地域に分布
②植生の特徴
冬季に落葉する落葉広葉樹が優占
夏緑樹林の落葉広葉樹は、
葉を落とすことで、
冬の寒さに耐えています。
※右写真(秋の奥日光):紅葉、落葉が始まっている。
【覚え方】
“夏緑”樹林の樹木は、”夏”季に”緑”の葉をつけています。
逆に言えば、冬季に落葉すると覚えておきましょう。
③代表的な植物
ブナ、ミズナラ、カエデ類
※上写真:ブナの葉
【覚え方:植物の特徴(ミズナラ、カエデ類)】
ミズナラの葉は、
カシワ餅を包むことに利用される
カシワの葉に似ています。
葉の周りにあるギザギザの先端が、
カシワに比べて、ミズナラの葉では
少しだけとがることが特徴です。
カエデ類に属する樹木には、
かえるの手のような形をした葉をつける種類があり、
カエデの名の由来になっています(下写真)。
4-8. 硬葉樹林
①分布
温帯のうち、冬に降水量が多く、
夏に乾燥する地域(地中海沿岸など)に分布
②植生の特徴
硬くて小さい葉を持つ、常緑広葉樹が優占
③代表的な植物
オリーブ、ゲッケイジュ、コルクガシ
※上写真:オリーブの葉と実
【覚え方】
イタリア(※)料理に関する
お話で覚えてみましょう。
※地中海沿岸にある国
イタリア料理店で、 パスタとワインを注文。
“ゲッケイジュ”の葉で風味付けされたパスタ(※1)に、
“オリーブ”オイルをさっとかける。
”コルク”のフタ(※2)を開けて
ワインをグラスに注ごうとした時、
同席していた大人の人に、
『おいおい、君はまだ未成年だろう。』
と言われて止められた。
※1: ローリエという香辛料は、
ゲッケイジュの葉を乾燥させて作ったものです。
台所にあるかもしれませんよ?
※2: コルクガシという樹木の樹皮は、
ワインのフタなどに使われる
コルクの材料となります。
さあ、長かった森林の各種バイオームも
残りは、針葉樹林のみです!
4-9. 針葉樹林
①分布
亜寒帯に分布
②植生の特徴
・多くの地域で、常緑針葉樹が優占
・一部の地域で、”落葉”針葉樹のカラマツが優占
※上写真:亜寒帯地域の常緑針葉樹
③代表的な植物
モミ類、トウヒ類、カラマツ
【覚え方】
モミ類やトウヒ類の樹木の典型的な形は、
以下のような形です。
クリスマスツリー用の木には、
モミ類やトウヒ類の樹木が
よく利用されます。
注意! 以下の、覚え方の解説は、
「モミ、トウヒ、カラマツ」という “名前の由来”とは、
一切関係ありません。
モミ類の樹木の葉は、
下写真のような 形をしています。
この、わさっと密についた細かい葉!
素手でモミモミしてみたく なりませんか?
・・・、そうですか。
針葉樹と言うものの、
モミ類に分類される樹木の多くは、
葉を素手でモミモミしても
あまり痛くありません。
トウヒという名前は、
“トウ” → 凍結の”凍” → 亜寒帯、針葉樹林
といったように、こじつけて
覚えておきましょう。
カラマツは、寒さが厳しい季節になると
葉がカラっからに乾燥して全部落ちる(落葉樹)と
覚えておきましょう。
さて、お疲れ様でした。
残りは、草原と荒原のバイオームですが、
森林のバイオームに比べたら、
覚える知識の量がずっと少ないので、余裕ですよ!
5:草原の各種バイオーム
5-1. 年平均気温と、草原の各種バイオーム
※:一般に『草』と呼ばれる植物のことを、
草本(そうほん)、草本植物とよびます。
森林が形成できない程度に
年降水量が少ない地域では、
イネの仲間(※)の草本が優占する、
草原(のバイオーム)が形成されます。
※:イネの仲間の目立つ特徴は、
細長い葉をもつことです(下写真:イネの葉)。
年平均気温の高い地域では、
サバンナとよばれる草原がみられ、
より年平均気温の低い地域では、
ステップとよばれる草原がみられます(下図)。
5-2. サバンナ
①分布
熱帯、亜熱帯で年降水量が
少ない地域に分布
②植生の特徴
・イネの仲間の草本が優占
・樹木(アカシア類など)が点在
ライオンやシマウマなども
ひょっこり出てきそうですね。
5-3. ステップ
①分布
温帯で降水量の
少ない地域に分布
②植生の特徴
イネの仲間の草本が優占
※上写真:樹木は、ほとんど見られない。
6:荒原の各種バイオーム
6-1. 気候と、荒原の各種バイオーム
植物にとっての生育環境が
極端に悪い地域では植生が発達せず、
荒原(のバイオーム)がみられます。
年平均気温が-5℃以下の地域には、
ツンドラという荒原がみられ、
年降水量が、およそ200 mm以下の地域には、
砂漠という荒原がみられます(下図)。
6-2. ツンドラ
①分布
年平均気温が-5℃以下となる、
寒帯の地域に分布
②植生の特徴
コケ植物、地衣類(ちいるい)、草本が主体
地衣類というのは、 菌類と、
緑藻類あるいはシアノバクテリアの
共生体のことです。
【覚え方:地衣類の特徴】
地衣類は、ツンドラの地域に限らず、
様々な地域で見られます。
例えば、下写真(東京)では、
サクラの木の幹についた地衣類が
見られます。
比較のため、コケ植物も一緒に
写してあります。
コケ植物は、湿っていると
緑色に見えるものが多いですが、
地衣類は、やや白みがかった緑や
オレンジ色に見えるものが多いです。
③ツンドラの、その他の特徴
・地下に永久凍土の層が存在
・トナカイなどの大型の哺乳類が生息
6-3. 砂漠
①分布
熱帯、温帯で、 年降水量が200 mm以下になる
乾燥した地域に分布
②植生の特徴
多肉植物(サボテン類など)が点在
多肉植物は、植物体内に水を貯えるなどして
乾燥に耐えています。
さぁ、これで、 世界のバイオームの解説は以上です。
最後に、各バイオームのポイントを
表でまとめておきましょう。
関連記事:
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・【計算対策】暖かさの指数