『生物基礎』ホルモン②:ホルモンの定義と作用の仕組み

『この記事について』
この記事では、

・ホルモンと何か?
・ホルモンの作用の仕組み

について、初学者向けに
イラストを多く使い、分かりやすく
解説しています。
mokuji

1:ホルモンとは

ホルモンというのは

内分泌腺の細胞
でつくられ、

体液中に分泌されたのち
血流によって全身をめぐり、

特定の器官や細胞に対して
微量で
作用する物質

のことです。

分かりやすくするため、
具体例を挙げてみましょう。

後の記事で詳しく扱う
バソプレシンというホルモンを
例にとってみましょう。

運動などで汗を沢山かいている時は、
水分を多めに飲んでも、
トイレに行く頻度が増えることは、
そんなにありません。

これは、バソプレシンの働きで、
作られる尿の量が減少するためです。

汗を沢山かくと、
体の水分量が減ります。

すると、脳に近くにある
脳下垂体(のうかすいたい)
という内分泌腺から、

バソプレシンが
血液中に分泌されます(下図)。

バソプレシンの分泌

バソプレシンは
血流によって全身をめぐり
腎臓に対して微量で作用します(下図)。

バソプレシンが腎臓に作用

その結果、腎臓では
水の再吸収という働きが促進されて、
作られる尿の量が減少し、

体の水分量が維持されるのです。

さて、バソプレシンのように
ホルモンは全身をめぐりますが

なぜ

特定の器官や細胞だけに作用し
他の器官や細胞には作用しないのでしょうか?

次の項目では
ホルモンが作用する仕組みについて
解説しましょう。

目次に戻れるボタン

2:ホルモンが作用するしくみ

2-1. 受容体(じゅようたい)

細胞がもつ、
特定の物質と結合することで
細胞の働きを変化させる構造物のことを

受容体(じゅようたい)

といいます。

例えるなら、受容体は
特定の物質を捕らえる手のような
ものです(下図)。

受容体

受容体は、
タンパク質でできています。

目次に戻れるボタン

2-2. 標的細胞と標的器官

ホルモンが作用する
細胞のことを

標的細胞

とよびます。

標的細胞には
ホルモンと結合する

受容体

がみられます。

ホルモンと受容体の構造上、

あるホルモンの受容体には、
別のホルモンは結合しません。

この点においては、
ホルモンと受容体の関係は、

カギと鍵穴の関係

に例えることが出来ます。

こうした関係があるため、

あるホルモンは、
そのホルモンの受容体をもつ
標的細胞だけに作用する

のです。

例えば
バソプレシンは腎臓の細胞にだけ作用し、
甲状腺刺激ホルモンというホルモンは
甲状腺の細胞にだけ作用します。

その理由は
バソプレシンの受容体は
腎臓の細胞にだけみられ、

甲状腺刺激ホルモンの受容体は
甲状腺という器官の細胞にだけ
みられるからなのです(下図)。

ホルモンの作用

ホルモンの標的細胞をもつ
器官のことを、ホルモンの

標的器官

といいます。

あるホルモンは
そのホルモンの標的細胞をもつ
標的器官だけに作用します。

例えば
腎臓は、バソプレシンの標的器官であり、
甲状腺は、甲状腺刺激ホルモンの標的器官です。

この記事の一番下に
ホルモン関連記事へのリンク一覧
おススメの人気記事ベスト5
もあるよ。

目次に戻れるボタン

3:確認問題

以下の文中の
空欄①~④に適する語句を答えなさい。
⑤と⑥は、一方の語句を選びなさい。

ホルモンは

( ① )腺の細胞でつくられ

( ② )中に分泌されたのち
血流によって全身をめぐり

特定の器官や細胞に対して
微量で作用する物質

のことである。

ホルモンが作用する
器官のことを
( ③ )器官とよぶ。

腎臓は
バソプレシンの( ③ )器官であるが

甲状腺は
バソプレシンの( ③ )器官ではない。

その理由は
バソプレシンと結合できる
( ④ )をもつ( ③ )細胞が

腎臓には(⑤:ある、ない)
甲状腺には(⑥:ある、ない)ためである。

・・・・・・・・・・・・

解答

ホルモンは

( ①内分泌 )腺の細胞でつくられ

( ②体液 ※血液でも可 )中に分泌されたのち
血流によって全身をめぐり

特定の器官や細胞に対して
微量で作用する物質

のことである。

ホルモンが作用する
器官のことを
( ③標的 )器官とよぶ。

腎臓は
バソプレシンの(③標的)器官であるが

甲状腺は
バソプレシンの(③標的)器官ではない。

その理由は
バソプレシンと結合できる
( ④受容体 )をもつ( ③標的 )細胞が

腎臓には(⑤:ある)
甲状腺には(⑥:ない)ためである。

目次に戻れるボタン

4:ホルモン関連記事へのリンク一覧

・ホルモン①:外分泌と内分泌
・ホルモン②:ホルモンの定義と作用の仕組み(本記事)
・ホルモン③:ホルモン分泌量の調節
・チロキシンとパラトルモンの働き
・バソプレシンと鉱質コルチコイドの働き
・血糖値調節①:血糖値(血糖濃度)、血糖値を調節する器官
・血糖値調節②:血糖値(血糖濃度)を下げるホルモン
・血糖値調節③:血糖値(血糖濃度)を上げるホルモン
・糖尿病

おすすめの人気記事ベスト5☆

No. 共通テスト生物基礎攻略法

No.2 バイオームの覚え方

No.3 ヘモグロビンの酸素解離曲線

No.4 濃縮率の計算

No.5 物理的防御、化学的防御と免疫の短期マスターと書かれた図。

 

やきつけ生物基礎の目次へのリンク画像。扉の絵。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です